ペット長寿化~マッサージに注目~

東京農工大大学院の林谷秀樹准教授(獣医学)が平成14~15年に行った調査によると、犬の平均寿命は11.9歳。3年時に比べ、3.3歳も寿命が延びた。

ペットの長生きの背景には①医療技術の進歩②ワクチン接種による感染症の減少③良質なペットフードの普及-などが考えられる。ペットの長寿は歓迎だが、“晩年”が長くなることで老いや介護などの問題が軽視できなくなってきた。

日本ペットマッサージ協会(東京都千代田区)の石野孝理事長は「西洋医学だけではペットのさまざまな病気に対処できない時代に入り、心と体のバランスを大切にする『ホリスティック医学』の考え方が必要になってきた。マッサージもその一つ」と話す。その方法は「全身をなでる、さする、軽くたたく、押すといった刺激が血行改善やストレスの軽減になる。皮膚を引っ張ることも弾力性を維持するうえで有効」と説明する。

石野理事長によると、昭和60年ごろまでは番犬としての飼い方が主流だった。飼育環境などの影響で、人間でいえば40歳前後で死んでいたが、その後の25年で寿命は約2倍に伸びた。ペットにも生活習慣病が増え、がんが死因のトップになったという。

同協会では、犬や猫のマッサージに関するセミナーを開催している。参加者は専門のトリマーよりも、一般の飼い主が目立つという。

「受講者は40代が中心で、9割以上が女性。資格を取ってビジネスに生かしたいと考える意識の高い受講生も増えている」と統括事務局長の宮沢雅之さん。同協会では犬や猫にある14の経絡とツボの位置を骨格と比較しながら再現したポスターや、マッサージの方法を紹介する教材を制作、普及活動に努めている。

ただ、一般の飼い主はマッサージを施すツボの位置を正確に把握する必要はないという。「自分の手のひらの下にリンパ液が流れていると信じて、愛情を持って接することが大切。老犬になる前から準備することで、病気になりにくい体をつくることができる」と石野理事長。

都市部を中心にペット共生型マンションが増え、日中は留守番というペットも少なくない。その意味でも、飼い主がペットとの信頼関係を築く意味で、マッサージは大切な愛情表現になる。

ノンフィクション作家で『北里大学獣医学部 犬部!』(ポプラ社)の著者、片野ゆかさんは「マッサージは飼い主がするのが犬にとって最もうれしい。同じ時間を共有する中で、犬は飼い主の気持ちをとても敏感に感じ取る」と話している。


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by BOUNCE-BONNIE | 2010-06-23 22:15 | Article | Comments(0)  

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