では、どのような散歩が効果的なのか。麻布大学の太田光明教授は「10分間で1千歩のペースで歩くと運動効果が上がるという米国の報告がある。犬の集中力は45分ほどなのでそれ以内の時間で、朝夕に2回ほどがベスト」と話す。
「だらだら散歩」よりも「運動する」と意識することが大事。裏技は、犬の「おやつ」を携帯すること。犬に集中力がなくなり、寄り道など気が散漫な散歩になると運動効果が下がる。犬の気が散っている時は、進行方向におやつを置いて集中力を戻してあげよう。
ただ、どんな犬でもうまくいくわけではない。飼い主に忠実に従う「良好」な関係のあることが前提。そのためには食事や散歩前に犬と目を合わせ、「座れ」といった指示に従うように飼い初めから毎日訓練することを太田教授は勧める。
「良好な関係」があれば犬とふれあうことによって、飼い主の側に「オキシトシン」というホルモンが出ることも注目されている。これは、陣痛促進や母乳の分泌を促すホルモンで、母子など親しい関係の人が接する際に分泌される。
30分間、犬とふれあった後の飼い主の尿中のオキシトシン濃度を測定したところ、ふれあい前より55人中13人でより活発に分泌されていた。この13人は、事前アンケートで犬との関係を「良好」と評価された人たちだった。太田教授は「アイコンタクトなどで、人が犬をいとおしく思うことでホルモンが分泌され、ストレスの軽減や癒やしなどにつながる」と分析する。
ただ、一緒に楽しく過ごせる時間はそう長くない。犬の平均寿命は13年程度。失う悲しみにも向き合わなければならない。
帝京科学大学の横山章光准教授は「ペットに過度に依存すると、亡くした際にペットロス状態に陥り、罪悪感や抑うつ状態を強く起こすことがある」と話す。ペットロスを研究する臨床心理士の中川真美さんは「普段から犬とは一定の距離感を保ち、他に信頼できる人など日常の支えを作っておいて欲しい」という。
ボーダーコリーランキングに参加しています。
応援のポチっとよろしくお願いしま~す(^0^)v。
にほんブログ村
# by BOUNCE-BONNIE | 2012-07-23 22:07 | Article | Comments(4)